東大寺の東(平城京から北東の方角)、奈良坂を登り切った所にある般若時に行って来ました。
この場所は、山城を経由して京都や大阪に向かう重要な街道につながる要所で、 奈良の寺院の建造に使われた木材は、木津川からこの街道を経由して運ばれていた様です。 非常に古いお寺で、楼門は国宝に指定されています。 この楼門は鎌倉時代に再建されていますが、それでも600年以上前の建築です。 正面から見ると、小振りながら二階建入母屋造りの威風堂々たる構えです 門の奥には、13重の石塔が見えています。 この13重の塔は なんと1200年以上も前に存在していたとの文献があるそうですが、現在のものは鎌倉時代に再建されたとの事。国の重要文化財に指定されています。高さは14.2mも有り国内では2番目の高さだそうです。(1番目は宇治の15m) 国内の寺院で良く見かけるこれらの塔(木造も含め)は、お釈迦様の骨(仏舎利)を収めたお釈迦様のお墓だそうです。 般若時はコスモスでも有名で、春に向けての手入れをしていました。 般若とは、仏教では、知識を克服し、さらに実践智に深め、物の真相に体達すること だそうです。 何だか、サーマルグライダーの奥の深さにも通ずるような気がします。 般若寺の楼門の特徴は鬼瓦の多さにあります。四隅の鬼瓦が二重になっており、更に正面にもそれとは別に右と左に二つの鬼瓦が乗っています。 鬼瓦は、機能的には屋根瓦を積み上げた角に最後に被せ雨から保護する大切な役目が有りますが、般若時の場合、それ以外の目的が何か有ったのでしょう。 少しひょうきんな表情をしています おまけに側面にも二列の鬼瓦が 合計18もの鬼瓦が乗っており、この寺の場所が平城京の北東に有る事(鬼門の方向)が関係しているのかも知れません。 楼門の二階は立派な造りになっており、複雑な構造をしています。 屋根と壁との間は、しっくいで丁寧に埋められています。 一階と二階の間も丁寧に造り込まれています 般若寺は過去に衰退の歴史が有り、混乱期には客殿が東京に移築され高級料亭「般若苑」となった話は有名な話ですが、2005年には「般若苑」が閉められ今は更地になっていしまっている様です。 (その後の客殿の移築先は京都らしいが、良くわかっておりません。) 般若寺に関してはまだまだ解らない事も多く、春にはまた来たいと思います。
by cumic
| 2009-02-23 17:43
| 奈良近辺の景色
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